7月に習志野市などで見つかった「習志野隕石(いんせき)(仮称)」にちなんだまんじゅうを、京成津田沼駅前の和菓子店「梅むら」(同市津田沼5丁目)が考案した。「隕石が降るなんてめったにないこと。コロナ禍からの街の活性化につながれば」と店主は話す。
店主の堀智弘さん(55)は7月2日未明、習志野市内の自宅でドンという音を聞いた。雷鳴にしては一度だけの音だったので不思議に思っていたところ、テレビで火球騒ぎを知った。やがて市内で二つに割れた隕石片が見つかったとのニュースが飛び込んできた。灰色っぽいものと、落下後の雨にぬれ、さびて赤くなった破片。「この特徴を生かして菓子を作れないか」と考え始めた。
できたのが、小麦粉でできた皮であんをくるんだ2種類。一方はゴマを入れて岩石らしくし、もう一方は梅しそで赤く仕上げた。火球となったことから、焦げ目を片隅に入れた。「習志野いん石まんじゅう」(2個で税込み300円)と名付けて8日から店頭に並べたところ、好評だという。
習志野生まれの2代目。これまでも、ラムサール条約に登録された市内の谷津干潟にちなんだラムレーズン入りの焼き菓子「らむサール」や「ならしのどら焼」など、地元ならではの和菓子を考案、販売してきた。「今回の隕石が街の新しい魅力になれば」と期待する。問い合わせは、同店(047・451・6966、午前10~午後6時、日曜定休)まで。(三嶋伸一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル